特集, レポ

偶想Drop Zepp東京ワンマンライブ「限りなく反射的に絶頂♀」レポ ~解散発表、プロデューサー脱退の波乱の道のり。そしてこれから~

7/23 偶想Drop、Zepp Tokyoワンマンライブ

2017年7月23日、偶想DropがZepp Tokyoで雄叫びを上げた。
その咆哮は、もはやスクリームやシャウトといったものではない、己の存在の証明そのものだった。
それはまるで赤子の泣き声、「自分たちは今ここにいる」。そうすることでしか世の中に自分の存在を証明し得ない。そんな泣き声にも似た雄叫びが、7.23お台場の海に鳴り響いた。

偶想Drop

と、通常ならこのままライブレポを書いていくのだが、ただ素直にワンマンライブのレポートを記しても、現在の偶想Dropのことを伝えきることが難しいと思う。
というのも、このZepp Tokyoワンマンを前に、偶想Dropは他に類を見ないほどのドタバタ劇を披露したからだ。
ここまでの1ヶ月ほどの偶想Dropの置かれた環境は、傍目に見てても非常に危うかった。
この間、一体メンバーは何を考え、どんな気持ちでいたのか。想像するに忍びない。

以下、過去に書きかけて公開するのを控えたもの等を再構築して、偶想Dropの道のりとして提示させていただきます。

Zeppワンマンまであと28日「6人揃うと最強、Magic inside」

2017年6月26日著
偶想Dropが揺れていた。
少なくとも、外から見てる分には揺れてるように見えた。

2017.7.23 Zepp東京ワンマン。

その巨大な目標を前に、怪我、体調不良などが相次ぎメンバーが揃わない。
「偶想Drop」「大丈夫」とTwitterで検索すると、色々と心配の声も上がっている。
そういった外野からの声に対し、メンバーがAKBのパロディーで、こう揶揄する一幕もあった。

そんな偶想Dropが、久々にメンバー6人揃ってのライブを行った。

Magic inside

ここで歌われた曲が「Magic inside」だった。
「この曲は、6人揃った時にしか歌わないって決めてたんです」そういって紡がれた曲は、朴訥で、純朴で、リアルで、等身大で、少しハッピーで前向きだった。
「1万回100万回涙流しても飲み込んで奇跡に変わるさ」
この歌詞が、当時のメンバー達の心をいかほどに支えていたのだろうか、今となってはもう想像することしか出来ない。

Magic inside

Magic inside歌詞

久々に集まった6人は、すごく楽しそうに見えた。ただ、もしかするとこの時メンバーの内心には、それぞれ複雑なものがあったのかもしれない。

当日のライブのメンバーの感想

「6人いれば無敵に間違えなし」
皆が口を揃えてそう言う姿に、細い綱の上をギリギリで歩いてるかのような、ヒリヒリした焦燥感を感じていた。

Zeppワンマンまであと20数日~4日 途絶えるプロデューサーのTwitter

Zepp公演が迫りくるも、あまり大きな動きはない。
メンバーは以前と変わらずチラシ配りに精を出し、カウントダウン動画を投下し、公園で練習したりする。
開催すると伝えられてた零の生誕の詳細もなかなか出なかった。そして、プロデューサーのDAICHIさんのツイートが、これを最後に途絶えてしまう。


「音楽だけは真剣だからそこは信じてほしい」
昔から終始一貫して主張してきた彼のこの姿勢が、偶想Dropにどのような結末をもたらすのか。

Zeppワンマンまであと3日 突然の解散発表


世紀の大一番のワンマンライブ3日前に突如として舞い込んだ、偶想Drop解散の報。

8月解散で10月卒業ライブ。
これは一見するとよく意味がわからないが、Zeppワンマン当日に投下されたDAICHIさんのツイートを鑑みるとおおよその見当がついてくる。(後述)

過去に一度、偶想Dropが活動休止に追い込まれそうになったことがある。
その時に、プロデューサーのDAICHIさんがツイキャスでファンの質問を受けてたのだが、「最終的に何をどうしたいの?」と聞かれ、出た答えが「メンバー全員に幸せになって欲しい」だった。

「幸せって?」「幸せにするための道筋は?」的な事を聞かれてた気がするが、それに対する返答はただただ「オレは、メンバーみんなに幸せになって欲しいだけなんだよ……」そう繰り返していた。

メンバーは果たして幸せになれるのか。Zeppワンマンまであと3日。

Zeppワンマンまであと1日 零ちゃん生誕祭

ワンマン前日に行われた「ボス」こと零の生誕祭。
キャッシュが舞い、スタッフと有刺鉄線デスマッチを行う生誕は、ほんとに和気藹々と進み、すごく心があたたまるイベントとなった。

この日のチーム一致団結感はとても凄く、このメンツなら最高のZeppを見せてくれるに違いない、そう思わせられた。

「とりあえず、明日は何も考えずに楽しもう!」
零のその言葉は、まるで自分達自身に言い聞かせてるかのようにも感じられた。

7.23 Zepp Tokyoワンマン当日

2017年7月23日Zepp Tokyo 偶想Dropワンマンライブ「限りなく反射的に絶頂♀」。
一体どうなるのか、誰にも予想がつかないまま、とうとう当日を迎えた。

結論から言うと、やりきった。
思っていた以上に偶想Dropを表現していたし、「生」を体現できていた。
命を削って、魂を表現する、アーティストの姿がそこにはあった。

1.偶想Drop
2.Level
3.Level6

のっけからキラーチューンで、今までの真骨頂を魅せつける偶想Drop。
会場は最初からクライマックス状態に。

4.I do! I do!
5.NO.18

その後のMCでは、「すごい……!」「ほんとにさ……こんなに来てくれると思わなかった!」と客入りへの驚きを口にする。
また、当日の衣装はわかぴくが作製したと明かされる。


https://twitter.com/anna_gdrop/status/889138386837032960より)

「楽しんで楽しんで楽しんで楽しんで帰れえええええええええええええええええええええ!」との零の煽りで

6.偶神

へと突入。怒涛の中盤パートへ。

7.あ゛(歌詞あり)
8.I(∵)L
9.暴走少女
10.反抗期熊さんボコボコParadise!!
11.女々しいMen

12.別に上手じゃなくていいじゃん、たかが音楽なんだから。ねぇ?…棘女△
13.やっぱ羨まFake
14.Snow RAIN@東京

15.slow RAIN@東京

個人的ハイライトは、「slow RAIN@東京」。

この曲は、自分がアキドラで初めて偶想Dropを見た時に最初に聞いたもの。


(2015年04月12日 アキバアイドルフェスティバル VOL.7の時の偶想Dropのライブ)

アキドラで見た「slow RAIN@東京」の静から動へ移り変わるエモーショナルをそのままに、Zeppという舞台でスケール大きく演出されていて、感動ひとしおだった。

16.Hirari hira hira
17.Painfully violent

18.ド田舎PUNK擬女

「中途半端って言われるかもしれないけど夢は夢 抜け出したいんじゃなくて 追い掛けてるんだよ」。偶想Dropの初期曲、ド田舎PUNK擬女のMVの中に登場する字幕だ。


偶想Drop『ド田舎PUNK擬女』(歌詞付き仮mix)より)

零が叫ぶ、「思い出づくりじゃない!オレたちの次の第一歩が、ここだああああああああああああああああああああああああ!」

零、都子、わかぴく、凛が客席へとダイブする。
続いて、杏奈がゆらを誘って2人で手を繋いでダイブ! メンバー全員がステージと客席の垣根を超え、果てしなく広がった偶神の海へと飛び込む。
2014年、まだ何者でもなかった少女たちが、2017年、がむしゃらに追い掛けていた夢に追いつき、そして追い越した瞬間だった。

(曲が終わっても1人だけステージに帰れない杏奈)

2度目のMCでは、「ここに来るまでいっぱい悔しい思いもしたし、躓くこともいっぱいあったけど、偶想Dropに入ってから自分に自信が持てるようになったんです。こんな楽しいの初めてです。ありがとう」と都子。

凛は「超嫌なこともあったし、このままずーっと6人でやっていきたいと思ったんですけど、8月もよろしくお願いします!」と先を見据え、気持ちよく言い切る。

目にいっぱい涙を溜めたゆらは、「まさか自分がここに立てると思ってなかったし、今日まで生きてこれてよかったです。ありがとうございます」と語った。

「絶対埋まらないだろとか言ってくる変な奴らを見返したんだって思えて凄く嬉しかったです。みんなが一緒だったら絶対になんでも出来ると思いました」と、この日一日ずっと笑顔だった杏奈。

「今日、親も初めて見に来てくれて。憧れてる人も見に来てくれて本当に嬉しく思います。これからもずっとずっと応援してください。ありがとうございます」と、涙を目に浮かべてわかぴく。

零は、「悔しい思いもたくさんあったけど、見返してやるって気持ちもあったけど、今は恩返しや感謝とありがとうを伝えたいという気持ちも大きくなりました。普段は言わないんですけど、みなさん大好きです!ありがとうございました!」と、普段は見せない素直な気持ちを吐露した。

零のMC中に近寄ってくるメンバーたち。

偶想Dropは、こういう仲の良さが可愛い。パフォーマンスやギミックから一見暴力的に見られがちだが、其の実、内情はどこよりもアイドルしてる。

「それでは、この2017年7月23日、日曜日のZepp Tokyoワンマンライブの日のためにだけに作られた曲をやりたいと思います」ゆらが言い、皆で声を揃えて曲名を口にする。『Magic inside!』メンバー6人が肩を組んで仲良く揺れる。

19.Magic inside

ねえ見えるかい?果てしない景色が
ねえ覚えてるかい?ここまで走ってきた道を

何度も…そうさ 何度も諦めたんだろ
どうせできねーからって 自分を見下してんじゃねー!!

メンバーたちのMCと、歌詞の内容がひたすらにシンクロする。
曲中の手のひらを掲げるフリに、素直に手が上がる。

偶想Dropは「青春の刹那さ、焦燥、情動、儚さ、無垢さ、素直さ」を歌ってるアイドルだと思う。
それが、6人の素直な個性を通して表現され、ひたすら胸に刺さる。

だが、終わりの時は近い。
Magic inside。
彼女たちのかけた魔法が解けるまで、あと2曲。

20.偶神

アンコールの後、「まだまだ終われねえよなぁー!?」と再登場した偶想Drop。「偶ドロ好き好きみんな好き!」を叫ぶ会場、「なんだぁー!?」と煽りまくる零。「偶ドロいるから最高です!最、高、でーす!」の声がZepp Tokyoに響く。

その後、「絶頂、しようぜえええええええええええええ!」という零の煽りの後、「ウォー!ウォウウォウオーーー!」メンバーと会場の雄叫びが、存在の証明が、3年間の軌跡が、確かにお台場に在った。

21.偶想Drop

最後の曲は、登場曲でもある「偶想Drop」。
これは、終わりではなく、次への偶想Dropへの出発を意味してるのかもしれない。
ともあれ、この曲をもって、偶想DropのZepp Tokyoワンマンライブ「限りなく反射的に絶頂♀」は幕を閉じた。

元メンバーの咲、紫音をステージ上に呼び込み記念撮影。これまでの3年間の偶想Dropの足跡をZepp Tokyoに残した。

https://twitter.com/waka_gdrop/status/889130837618286592より)

最後に、この日、10日ぶりに発信されたDAICHIさんのツイートを紹介したい。


これから見るに、おそらく8月は現体制のまま、他のスタッフと現メンバーでやっていって、10月にメンバー数人、もしくは全員卒業して現体制の終了じゃないかと思う。そこから先はメンバーを入れ替えて続くのか、それとも名前を変えて活動するのか、はたまた全員が活動自体を辞めてしまうのか。そこまではわからない。

昭和のアイドルの傾向として、「家庭環境が不遇な子ほどアイドルとして強い輝きを放つ」という思い込みにも近い概念があったのだが、この偶想Dropの背後で起っていたゴタゴタは、確実にこの日の偶想Dropに強い団結力と、刹那性を伴った強い輝きを与え、彼女たちを表現者として、数段上のステージへと到達させていた。

「1万回100万回涙流しても飲み込んで奇跡に変わるさ」

今までに様々な苦汁を飲まされてきたメンバーたち。
偶想Dropのワンマンは終わったが、彼女たちの活動はまだ終わらない。
Magic inside。
彼女たちがZepp Tokyoでかけた魔法は、これからも僕達の中に残り続ける。

「Magic inside 願い祈るだけじゃなく 踏み込んでいくのさ」

7.23、この日お台場で上げられた雄叫びは、泣き声ではなく、産声だったのかもしれない。
彼女たちが起こす、これからの奇跡に期待したい。

メンバーの反応

当日の動画

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