レポ / インタビュー

le biglemoi(ビグルモア) お披露目ライブ「black was born」~横井ほなみ復活の時

「みんなに恩返しの続きが出来ることを楽しみにしてきました」

「みんなに恩返しの続きが出来ることを楽しみにしてきました」

一呼吸おいた後、ゆっくりと紡ぎ出された横井ほなみの言葉がこれまでのすべてを物語っていた。お披露目ライブを控えた席でのことである。

2017年6月15日、原宿アストロホール。
半年の時を経て、横井がステージに帰ってきた。

le biglemoi……ビグルモア(以下、ビグルモア)。

フランス語で「創作ダンス」を意味する。

横井が復活のステージに選んだのはこのグループだった。
数々のアイドルグループを送り出してきたライズプロダクションによる新グループだ。

お披露目は対バンで持ち時間15分。そんなデビューが珍しくも無いライブアイドルの世界では異例とも言える、ワンマンイベント。このグループに対する事務所の力の入れ具合、そしてファンの注目度が窺える。

「前は中途半端になってしまったので、久々にみんなに会えることが嬉しかったです。生まれ変わった横井を見てもらいたいですね」

緊張した面持ちながらも、はっきりとそう語る横井の言葉には並々ならぬ決意が見てとれた。


(空白の時を経て帰ってきた横井ほなみ。多くのファンが出迎えた)

「私がリーダー? 違います! 特にリーダーを決めず、8人全員で作り上げていきたいんです!」

リーダーではない。けれども、同グループでは一番のキャリアを誇る。これまで数多くのライブをこなし、実績を残してきた横井。これまで、周囲の雑音も多々聞こえてきた。それでもひたすら耐えてきた。悔しい思いもたくさんしてきた。だからこそ、このグループにかける想いは誰よりも強く、重い。

闇の影にはなりたくない

横井に並び、もう一人語るべき人物がいる。

2カ月前、4月に解散した同事務所のグループ、北風インパクトChopue!(以下、北風)の中核を担ってきた立花ゆかりの存在も大きい。

「8人で作り上げ、共有する空間を見て欲しい。そして、どこにいても目立てる存在になりたい」

はにかみながらも時折見せる真剣な表情と目には、新たな決意がうかがい知れた。楽しいこと、つらいこと、悔しい思い、喜び……。立花もまた、北風で数多くの経験をしてきた一人である。


(北風インパクトChopue!からわずか2カ月あまりでステージに戻ってきた立花ゆかり。更なる活躍が期待される)

「(北風では)歌割りもらえるのが当たり前だと思ってたけど、ここは8人だし。でも今はたくさんもらってるから、もっと前に出ないとって思います」

10代がメインのビグルモアにおいては21歳ながら最年長。お姉さん的な立ち位置でグループを支える一人となるであろう。

昇格した若手の力

横井、立花。この二人を軸に、同事務所のアイドル研修グループ「にじいろ学園 SEASON2」から瀬那みずき、大島ひなた、百千もね、垣内璃世、羽田えりか、高松優安ら6名が正規グループへ昇格する形で結成されたのがビグルモアである。

「一人ひとりの想いがより強くなってきているのを感じています」

最年少15歳の垣内は周囲の期待やプレッシャーを感じつつも、その喜びをこう表現した。


(アイドルとしての可能性を感じさせた垣内璃世。さらなる成長が期待される)

そして何よりも、ビグルモアに昇格した6人は研修生から正規グループへとステップアップしたわけである。

「まさか自分が(正規グループに)あがれるとは思っていなかったんです。だからすごく驚きました。でも私たちのために大勢の人たちが支えて、動いているんだなっていうのを改めて感じて……。だから、全力で取り組みたいと思います!」

百千の力強く、素直な言葉に代表されるように、昇格したメンバーたちは一様にファン、そしてスタッフへの感謝を口にしていた。初々しくも、ステージに立つことがどれほど大変なことなのか、研修生を終え、今だからこそわかることもある。


(2017年2月ににじいろ学園 SEASON2に加入し、異例のスピード昇格となった百千もね)

彼女たち昇格組みがこれからどう成長するのか、これからのビグルモアを左右するといっても過言ではないだろう。

グループコンセプトの「闇」

「グループコンセプトは『闇』です。これまでのアイドルにはない新たな表現、黒を前面に押し出したところ見て欲しい」

そう横井が話していたように、先行してユーチューブで公開されていたPVでは見事な「闇」が表現されていた。いわゆるアイドルらしい、可愛さや笑顔とは対極にあるかっこよさが見て取れる。


 (横井の存在感は大きく、センターで堂々と歌い上げていた)

衣装の黒が意味するもの

会場に集まったファンはおよそ200人。横井のファンが多く見受けられただろうか。女性の姿も通常のアイドルイベントよりも多い印象だった。

暗転とともに湧き上がる歓声。

ゆったりとしたピアノの演奏とともに、ステージ前に設置されたスクリーンにVTRが映し出される。
ナレーションベースで語られる「闇」の世界観。

そして、華麗にステージに登場した8人の姿に会場は一気に引き込まれた。


(スクリーンを見つめるファン。フロアはその世界観に一気に引き込まれた)

まず目に留まるのは、黒を基調としたステージ衣装。

原色が多用される昨今のアイドルにおいて、あえて「黒」を使うことが、このグループの違いだ。いわゆる担当カラーを設けず、同じ黒の衣装を身にまとう。だからといって、何か宗教じみたそれではない。そこはアイドルとして保たれた、美しい衣装である。

「闇」のみに徹底された演出

そしてもっとも目を引いたのは、その独特の世界観だ。

各アイドル、コンセプトには工夫をこらし、特徴を出す。そして、ビグルモアの「闇」の世界観はデビューから見事に表現されていた。

「闇」とくれば、もうひとつ、表現されるべきは「光」であるが、今回のステージは「闇」に徹底されていた。求めるべき「光」はさらに先にあるのであろうか。そう思わせる演出だった。

だからこそ今回、8人で作り出される「闇」をテーマとしたパフォーマンスはこれまでのアイドルとは違っていた。生み出された空間が「闇」のみであったことを、会場にいたファンはみな感じとっていたであろう。
そして、やはり横井、立花の魅せ方が圧倒的だったのも事実である。

オチサビや要所のパートは彼女たちが見事に歌い上げ、魅せた。


 (デビューとは思えないほど力強く、歌い上げた8人)

30分ほどの間にオリジナル、なんと5曲をノンストップでやりきったのである。
しかも、「生歌」でだ。

「生歌」と聞くと、語弊があるかもしれないが、ダンスがメインのライブアイドルにおいては、あらかじめ歌声が入った音源を流し、マイクのボリュームを絞り歌う「被せ」という手法が多々用いられる。
生歌であれば当然、声の強弱、息づかいなどもすべてマイクを通じてフロアに届くわけである。
これは自信がなければ出来ないことだろう。

<セットリスト>
OP 黒が生まれた
M1 InvisileMan
M2 future scene maker
M3 CRAZY and SILENCE
M4 Silly Days
M5 Chaotic Era
ED black was born

当日の様子はダイジェストになっているのでぜひ見ていただきたい。

完成か未完成か

良くも悪くも、ある意味ビグルモアはデビューから完成されていた言ってもいい。それくらい、テーマがしっかりと表現されていた。
実は本番前のリハーサル、緊張感からか思うように動きが合わず、納得いかない仕上がりに、メンバーは落ち込んでいたという。
しかし、ミスをしっかりと修正し見事なまでのパフォーマンスを披露した。特筆すべきは30分の間、ありがちなアイドル的な自己紹介やMCなどは一切挟まずに5曲、すべてやりきったことだろう。

MCなし、時間内に出来る限り歌うのは、昨今の流行のようにも思えるが、それだけパフォーマンスに自信があり、こだわりが見てとれる。そしてまた、デビューからそれをやり遂げたところがビグルモアの凄いところでもある。
5曲終え、フロアはある種の満足感に包まれていた。

これから、フロアの盛り上がりもどう変化かしていくのか。これもまた楽しみの一つだ。

闇の先にあるもの

「やりきりました! 楽しかったです!」
ライブ後、横井はたくさんの「おかえりなさい!」「待ってたよ!」の声に囲まれ、満面の笑みを浮かべていた。
「本番前、すごく緊張してました。けれど、ステージからみんなの顔が見えた瞬間、嬉しくなって緊張がほぐれたんです。あぁ、またみんなに会える、伝えられるなって。新しい横井ほなみをもっと見てもらいたいと思います!」

果たしてこれから横井、そしてビグルモアが何を伝えてくれるのか。
この先も注目していきたい。



<了>

ビグルモア、今後のスケジュール

「Live Mutation 01」
日時 6/30(金) 開場18:00-開演18:30
会場 渋谷WOMB
料金 前売¥2,500(+D)
出演 le biglemoi、There There Theres、DORCA、にじいろ学園SEASON3

チケット購入→イープラスより

ビグルモア、公式ツイッター

取材・文/松ダイチ
松ダイチ。ライター、エディター、たまにデザイナー。富山県出身。スポーツ、タレント、生活情報など幅広く取材、執筆、編集しております。「松に取材して欲しい! 来てよ!」という運営さん、アイドルさんはtimtmsogo@gmail.comまでご連絡ください! お待ちしております。

レポ一覧ページへ

トップページへ

The following two tabs change content below.

matsu daichi

松ダイチ。ライター、エディター、たまにデザイナー。富山県出身。スポーツ、タレント、生活情報など幅広く取材、執筆、編集しております。「松に取材して欲しい! 来てよ!」という運営さん、アイドルさんはtimtmsogo@gmail.comまでご連絡ください! お待ちしております。

関連記事

  1. レポ / インタビュー

    特集 TJ(トーンジュエル)「恋人と勘違いしてほしくないんです!」

    TJ(トーンジュエル)TJ(トーンジュエル)。彩瀬千聖、横…

  2. レポ / インタビュー

    高校の後輩の地下アイドルがフェスを主催したので行ってきた

    前置き初めましてmegayaと申します。本業はwebエンジニアです…

  3. レポ / インタビュー

    ダサいTシャツを可愛い子に着てもらったら、めちゃくちゃかっこよくなった

    ダサいTシャツこんにちわ、地下まとめ山本です。以前、「Tシャツ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ad




PR「いかすアイドル天国」7/30(日) 10:00start 新宿LOFTbar

お問い合わせ







最近の記事

ad




  1. 未分類

    るなっち ☆ほしとピザポテト買い占めなう!
  2. 「はじめての太陽」@はなさくさん

    はじめての太陽 第1話「はじめてのヲタク活動」@はなさく
  3. 今週のリリース曲

    6月第4週発売のアイドル曲一覧【アンジュルム Chu-Z predia 大阪☆春…
  4. 未分類

    まおめちゃんとお泊まりなう!
  5. 未分類

    みらろんと高尾山なう!
PAGE TOP