目次
- 1 「アザレコ」を通して見えてきたアイドルたちの戦略
- 1.1 「アザレコ大決戦」各陣営の戦いを振り返る 1週間にわたって行われた今回の「アザーレコメンドLIVE」SHOWROOM審査。その軌跡を、まずは各グループごとに振り返っていく。 毎日きっちり長時間配信をやりきった「cana÷biss」
- 1.2 配信内容のバランスが絶妙「あそびダンジョン」
- 1.3 ループ音楽に乗せ、素直な心情を吐露「3776」
- 1.4 学生風の個性を強調「tipToe.」
- 1.5 天才の片鱗を見せつけた「眉村ちあき」
- 1.6 抜群の企画力「HAMIDASYSTEM」
- 1.7 かわいらしい「SAKA-SAMA」
- 1.8 ギャップを与え続けた「会心ノ一撃」
- 1.9 アットホームな配信を行った「うさぎのみみっく!!」
- 1.10 キャラクターをアピール「伊藤麻希」
「アザレコ」を通して見えてきたアイドルたちの戦略
アイドルに限ったことではないのだが、何かの戦いやレースを見ていると、そこにはいくつかのパターンが見えてくる。私がイメージするのは、『ウサギとカメ』や『北風と太陽』といった寓話たちだ。スタートでダッシュを決めるものの、途中で休んでしまううさぎ、旅人のコートを脱がすために、あえて暖かい日差しを投げかける太陽、そんなものが、戦っている人たちのスタイルから見えてきたりする。
(NGワード当てゲームをする、あそびダンジョン)
今回のアザレコSHOWROOM審査でも、その要素は十分に感じ取れた。毎日少しずつでも歩みを進めていく戦い方だったり、あえて対戦を意識させずに見るものを楽しませることに重点を置いた配信だったりなど。それは、運営の方針であったり、メンバーの性格であったりと、理由は様々だが、大まかに考えて「これは◯◯タイプだな」と分類したりできるのだ。
(みんなで手作り餃子を作るSAKA-SAMA)
ただし、実戦は寓話とは違う。気を抜かずに地道な努力を続けたからといって、必ず勝てるとは限らないし、相手を楽しませることだけで、審査で上に行けるかどうかはまた別な問題だ。さらに、戦法としても、どちらかに偏ったものではなく、地道な配信と、攻めた配信をバランスよく織り込んでいくことが大切であろう。
「アザレコ大決戦」各陣営の戦いを振り返る
1週間にわたって行われた今回の「アザーレコメンドLIVE」SHOWROOM審査。その軌跡を、まずは各グループごとに振り返っていく。
毎日きっちり長時間配信をやりきった「cana÷biss」
まず、地道に歩みを進める「カメ」タイプの代表は、何といってもcana÷bissだろう。初日から1日も欠かすことなく長時間の配信をこなし、新潟から全国へ自分たちの魅力を積極的に発信し続けた。特に派手な企画をするわけではなかったが、メンバーのキャラクターがよく伝わってきた温かい配信だった。ユーザーからの獲得ポイントランキング2位という結果は、その努力の賜物だろう。
【応援有り難う御座いました】
TIF2018への出場をかけた「アザーレコメンドLIVE」、SHOWROOM審査終了しました。審査の結果は水曜日12時に発表となり、そのポイントを持って6月30日に全出演者でのライブ審査となります!是非会場でも更なる応援宜しくお願いします!https://t.co/NyJjZSGtHH#アザレコ pic.twitter.com/skBgyhHgvz— cana÷biss (@canabiss0226) 2018年5月27日
配信内容のバランスが絶妙「あそびダンジョン」
ユーザーからの獲得ポイントランキング1位となったあそびダンジョンは、内容のバランスが素晴らしかった。様々なタイプの組み合わせが功を奏したと思われる。基本的に5人全員で毎日配信し、人数を活かした企画で盛り上がる。配信機器のトラブルなどもあったようだが、最終日にはちゃんと配信できるようになった彼女たち。今となっては、その過程すらも視聴者とアイドルの一体感を高めるスパイスになったように思える。個性派揃いのライバルたちの中で、一番王道のアイドルらしい配信を行い続けたことが、逆に大変印象に残る結果となった。
SHOWROOM配信、1週間本当にありがとうございました!!カクカク、モザイクからスタートしましたが暖かく見守って頂きありがとうございました🙇SHOWROOMだけの結果がすべてではありませんがご協力頂いた皆さま、ご視聴頂いた皆さまありがとうございました!#TIF#アザレコ pic.twitter.com/4pMoup7tZe
— あそびダンジョン (@asobi_dungeon) 2018年5月27日
ループ音楽に乗せ、素直な心情を吐露「3776」
最後まで自分のスタイルを貫いたのは、3776の井出ちよの。
彼女の持ち味であるループ音楽をベースに、軽快なDJスタイルでトークを繰り広げた。お題の『替え歌』では「♪出させてよTIF 出させてよTIF」と繰り返したり、「今までしてた『あえてTIFに出ない』みたいなカッコつけはもうやめます! TIFに出たいです!」という素直な心境を替え歌に乗せて告白したり等、TIFへの思いが十分に伝わってくるパフォーマンスを見せた。最初から最後まで一貫して自分の世界を築き上げ、その中に自分の熱い想いを『お題』に乗せてきた3776。6年のキャリアで培ってきた技術と、井手の真っ直ぐな人柄が伝わってくる素晴らしい配信だった。
学生風の個性を強調「tipToe.」
個人での配信に始まり、全員配信→イベント配信→ライブ配信と、徐々に規模が大きくなっていくようなストーリーを見てくれたのは、tipToe.。まだ彼女たちを知らない人が興味を持つ順番(好みの娘を見つける→他の娘にも興味を持つ→イベントに行ってみる→ライブに足を運ぶ)をうまく押さえ、それになぞらえた構成だったと思う。また、制服風衣装でわちゃわちゃしてみたり、「部室からの配信」と銘打った配信を行って学生感を前面に打ち出してみたりと、その独特な個性を活かしてライバルたちとの戦いをtipToe.らしく戦い抜いた。
【tipToe.大喜利ハッピ抽選販売】
アザレコSHOWROOM配信ありがとうございました。
6/30の決勝LIVEもよろしくお願いします!本日の大喜利でメンバーが着用した1点モノの
ハッピにサインを入れて原価で抽選販売させて頂きます!
ご応募お待ちしてます!
締切:6/5
お申し込みhttps://t.co/BHNkpBsVxM pic.twitter.com/wAzEoDTV67— tipToe.(ティップトウ) (@tipToe_official) 2018年5月27日
天才の片鱗を見せつけた「眉村ちあき」
これまでのレポートでも、その個性的な配信を何度も取り上げた眉村ちあき。ラストに向けての配信は、彼女の一人しゃべりであった。これは、tipToe.とはまた違った形で、「まず本人が出ないという意外性で話題を作る→気になった人たちが見に来たところでライブパフォーマンスを見せる→本人のトークでキャラクターを知ってもらう」というセオリーを踏まえていた。ある種、マーケティングの好例を見た気がする。全編通して、各所で「天才」と言われる眉村の才能の一端を見せつけられたかのような配信だった。
抜群の企画力「HAMIDASYSTEM」
ボイストレーニングの様子を中継したり、配信のためにファンを集めた無料イベントを開催して話題となったHAMIDASYSTEM。最後の配信では、SHOWROOMのアイテム「東京タワー」にちなんで、実際の東京タワー近くにファンとともに集まり、野外ライブを配信するという企画を行った。この「東京タワーの前で配信」というのは、かつてdropが『THE ROAD TO HALLOWEEN 2014』というSHOWROOMイベントで、あのネット配信の女王柊木りおを下した時にも行った、ある種、伝説的なシチュエーションのもの。また、今回の一連の配信を見て感じたのは、彼女たちが「ファンとの一体感」を何よりも大事にしているということだ。配信ルームのタイトルにも据えられていた『課金より現場来い!』というフレーズも含めて、HAMIDASYSTEMのファンに対する想いを強く感じさせられた。
【5/26 ハミダシタワーライブセトリ】
1. 夜の箱庭
2. ローリングハミダシタワーライブ無事終了いたしました!
ありがとうございました!楽曲はWEB上でも聴けます!気になった方はぜひ!
SoundCloudhttps://t.co/Egn4wNZKN4
YouTubehttps://t.co/YpAPjBVU93 … pic.twitter.com/1m0NHNpSIa— HAMIDASYSTEM (@HAMIDASYSTEM) 2018年5月26日
かわいらしい「SAKA-SAMA」
以前、配信内でいきなり新メンバーをお披露目して注目を集めたSAKA-SAMA。手作り餃子を作る配信をしてみたり、シャッフルした自分たちの曲をメンバー二人が交互に歌うという企画やってみたりと、メンバーたちの仲のよさや、楽曲の素晴らしさを上手くアピールしていた彼女たち。その立ち振舞や空気感も含めて、とてもかわいらしい印象を受けたSAKA-SAMAの配信となった。
ギャップを与え続けた「会心ノ一撃」
個人配信にこだわったのは、会心ノ一撃。メンバー3人が登場しての回もあったが、基本的には各メンバーが自宅から配信するというスタイルをとった。配信の中では、習字やピアノ、ギターなどの特技を披露し、メンバー個々のことを深く知ってもらうことに成功したのではないかと思われる。普段の激しいライブパフォーマンスからは想像できないそのギャップに、さらに虜にされたファンも多かったのではないだろうか。今まさにキている会心ノ一撃の素顔を知ることのできる貴重な1週間となった。
アットホームな配信を行った「うさぎのみみっく!!」
前回の配信では緊張気味だったうさぎのみみっく!!のメンバー達だったが、2回目となるこの配信では少しリラックスしたムードでカメラに話しかけていた。他にも、4歳の女の子が登場したりなど、見ていて微笑ましい気持ちになるような、メンバーのふんわりとしたキャラクターが伝わる内容の配信を行った。うさぎのみみっく!!の期間中に行った配信は、前回と今回の2回。ライブと楽曲に重きを置くうさぎのみみっく!!が、決勝のライブステージで一体どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、今から期待が高まる。
キャラクターをアピール「伊藤麻希」
ユーザーからの獲得ポイントランキングでは残念ながら最下位となってしまった伊藤麻希の配信回数もうさぎのみみっく!!と同じく2回だった。26日には「アザレコのSHOWROOM、まったくやってなかったことを思い出した!!」とツイートし、19時から配信を決行。自虐的なトークは健在で、「彼氏欲しい!」「結婚したい!」「アイドル辞める!」などの愚痴を言い始める。しかし、それが彼女の一番の持ち味。もはやベテランのボヤキ漫談を聞いているような、そんなある種の風格さえ感じる心地のよい一時であった。
5月27日(日) 「アザレコ」SHOWROOM審査最終日の記録
11:00
とうとう迎えた決戦の最終日。各アイドルがどのようなラストスパートを見せるか注目を集める中、まず口火を切ったのはcana÷biss。若干眠そうな姿ではあったが、この企画にかける意気込みが感じられた。
12:30
cana÷bisに続いてあそびダンジョンが配信開始。いつもどおり5人で登場し、今回の戦いを振り返るような企画で盛り上がった。
17:30
日曜日ということでライブやイベントが重なっており、午後しばらくは配信のない状態が続く。そんな中、沈黙を破ったのは眉村ちあきだった。これから出演するライブハウスの機材置き場からの中継という、なかなかスリリングな配信。大きな声を出すことが出来ない中、最後まで支援を求める真摯な眉村の姿が印象的だった。
19:00
イベント残り1時間。最後の審査TIMEということもあり、cana÷biss、あそびダンジョン、tipToe.、SAKA-SAMAが一斉に配信を開始。中でもtipToe.は、お題である「大喜利」に合わせて色違いのハッピを着用し、いい答えを出した人には座布団を配るという笑点スタイルでお題に臨み、視聴者も加わって大いに盛り上がりを見せた。
19:59
そして迎えた19:59。1週間に渡って行われた、長くも短い戦いは終わりを告げた。最後の配信でお礼を言うアイドルたちは、皆一様に清々しさを感じさせた。
最後に
7日間、この10組のアイドルの配信を見てきて、まだまだ動画配信には可能性が残されていることを実感した。自由にパフォーマンスすることが許された中で、それぞれが試行錯誤を繰り返し、日を追うごとにどんどんクオリティが上がっていく。それはまさに、長いスパンでのアイドルの成長を象徴したような、貴重な時間であったと思う。
(tipToe.の『部室からの配信』)
各アイドル、運営のみならず、それぞれのファンも、ポイントでの支援やコメント応援などで、「一緒に戦った同志」というような感覚を味わえたのではないだろうか。また、『TIFへの扉』という観点で、新たなアイドルを探して見ていたアイドルファンも多いと思う。その人たちはきっと、このSHOWROOMを通して新たな推しが出来たと思われる(私自身、かなり気になるアイドルができたことも事実だ)。
(ファンと一緒に、東京タワー前でのフリーライブに移動するHAMIDASYSTEM)
また、5月30日12:00には、SHOWROOMイベントページで、その他の評価も加えた審査結果が発表された。順位は「ユーザーからの獲得ポイントランキング」と全く同じものとなっており、視聴者の応援がそのまま反映された結果となっている。
1位のあそびダンジョンから5位の眉村ちあきまでは、6位以下よりも多くポイントを獲得し、6月30日に開催される決勝ライブを有利に進めることができることとなった。今年の夏、灼熱のTIFステージに立っているのは、一体どのグループなのか。アイドルたちの熱い想いを賭けた戦いを、最後まで見届けたい。
「アザーレコメンドLIVE」SHOWROOM審査結果
1位 あそびダンジョン 200P
2位 cana÷biss 100P
3位 tipToe. 80P
4位 3776 70P
5位 眉村ちあき 60P
6位 HAMIDASYSTEM 50P
7位 SAKA-SAMA 50P
8位 会心ノ一撃 50P
9位 うさぎのみみっく!! 50P
10位 伊藤麻希 50P
TIF2018 公式サイト http://www.idolfes.com/2018/index.html
アザーレコメンドLIVE特設ページ http://www.idolfes.com/2018/otherrecommend/
SHOWROOMイベントページ https://www.showroom-live.com/event/tif2018_recommend
TIP&TIF 公式 Twitter https://twitter.com/TIP_TIF_staff
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