レポ / インタビュー

SEVEN4 定期公演第1回目レポ 「AKB→原宿駅前ステージ→SEVEN4の系譜に見える、地下アイドルのこれまでとこれから」 ~システムとプランニング~

地下アイドル連合艦隊SEVEN4

長らく続いている2010年代アイドルブーム。そんなシーンの中に満を持して現れたのが、地下アイドル界の連合艦隊「SEVEN4」です。

SEVEN4
スプリングChu♡bit、ALLOVER、PICK UP GIRLS」、Asterisk、のーぷらん。、代々木女子音楽院等のユニットからメンバーを抜擢。さらに、ソロアイドルの黒崎れおん、加藤ありさ、綾瀬羽乃、宇佐見美樹、嶋田あさひ等、数々の実力者を加えた14名(※2017年8月15日現在)からなる、超党派大規模ユニット。

そんなSEVEN4が、遂に定期公演を開始。8/3(木)「SEVEN4定期公演Vol.01」の様子を、私感を交えてお伝えします。場所は代々木MUSE。

7と4

SEVEN4のコンセプトには遊び心が溢れてます。それがよく表れてるのが、公演の開場時刻と開演時刻。
SEVENと4に合わせて、19:04開場19:40開演。一見「わかりにくっ!」と思うけど、これが意外とよかったです。

平日のイベントは大抵18:30開場、19:00開演などのものが多く、僻地に住んでる自分のような場合は17:00に出発しないと間に合わないというようなことが多いです。さらに18時台開演のイベントになると更に厳しかったりします。
けど、それが19:40開演だと、かなり余裕を持って向かうことが出来ます。もちろんその分終わる時間も遅くなりますが、平日の開演時間に間に合わず、多くのイベントを諦めてたようなサラリーマン層にとっては、これ以上ないという開演時間になってるなと感じました。時間のある方は、開場前に一杯ひっかけて、小腹を満たしてから向かってもいいかもしれませんね。

また、SEVEN4にちなんで、お披露目ライブの日時も7月4日だったりと、随所に7と4に対するこだわりが入ってます。一見ただの語呂合わせに見えるかもしれませんが、色々と見てると、細かいところまでプランニングがされていて面白いなと感じました。
以下、それらを記載。

考え抜かれた物販システム

「地下アイドルの別運営同士が、こんなに大所帯で集まっても内部崩壊しちゃうんじゃないの?」
地下アイドルを多少知ってる方なら、おそらくこんな印象を抱くんじゃないかと思います。なぜなら、始動すると宣言したはいいものの、お披露目前にメンバーが脱退したり、解散してしまうグループも多いからです。
ところが、このSEVEN4に関しては、色々とシステムがきっちり構築されてるので、そういった心配は杞憂だなと感じました。

例えば物販に関して具体的に説明すると、

① 物販は、1,000円でセット販売してる各メンバー別ランダムチェキ(メンバー毎に30枚限定)&サイン券のみ
② サインは、購入したランチェキに写ってるメンバーとは別のメンバーからも貰うことも出来る
③ 物販は、終演後にメンバー全員が横に並んだ状態で開始。スタッフのカウントダウンと同時にヲタクがいっぺんに話しかけ、同時に終了する
④ 公演ごとに、チェキ販売数、動員数の多かったメンバー上位7位までを発表
⑤ ランチェキは、終演後物販中にも在庫がひと目で分かり、買い足せるようになってます
⑥ ランチェキで一度に購入できるのは、ヲタ1人あたり各メンバー2枚ずつまで

というルール。
これが凄く画期的で面白いなと思って。
地下アイドルのウィークポイントって一見さんに対しての「物販レギュレーションのわかりにくさ」が結構な割合を占めてるとこがあるなと常々感じていました。
何をいくらで売ってるのかもわかりにくいながら、サインの時間も人によって違ってたり、ヲタなのに他の人のチェキを撮らなきゃいけなかったり、そもそも列がどうなってるのかもよくわかんなかったりと、とにかく初めての物販にはなかなか足を運びにくかったりする部分があります。
けど、SEVEN4に関しては、そんな心配は一切不要。
推しメンのランチェキを買って、ビシっと定められてる列に並ぶだけ。超簡単。わかりやすい。

そして、なにより楽しかったのが、その物販の行い方。
この日公演に参加してたメンバーが12名。そこに向けてヲタも12列で整列。スタッフが「残り30秒ー!」「20秒ー!」「10秒ー!」と叫ぶ中、みんな一斉にヨーイドンでお話(サイン)して、時間切れになったら各自、次の人に交代。ツーショットを撮るわけじゃないので、撮影係や剥がし係のスタッフも必要ありません。

最初は、「う~ん、ツーショット撮れないなら買わないでいいかなぁ」と思っていたんですが、この12人同時ヨーイドンカウントダウン物販、参加してみたらめちゃくちゃ面白い!
みんな同時に喋るから大声で話さなきゃいけないし、時間もきっかり1分だからダラダラも話せない。思わず会話に熱が入ります。ある種の緩さがメリットな地下アイドルの物販ですが、こんなに熱の入った物販を体験するのはいつぶりだろうとびっくりしました。

また、このレギュレーション、見れば見るほどよく作り込まれていて、ランチェキは各メンバー30枚限定、一度に購入できるのは同じメンバー2枚まで
っていうことは、人気メンバーは開演前にヲタ15人で売り切れてしまう可能性も大きいわけで。もうこれはガチヲタにとっては争奪戦ですよね。
また、仮に推しのチェキが売り切れてたとしても、二推し、三推しのチェキを買って本推しにサインを書いてもらうことも可

さらに、各メンバーの在庫数が物販スペースで常にチェック出来るので、DDの人は大量に残ってしまってるメンバーのチェキを買ってサインに行くと凄く喜ばれたりします。
そうです、このシステムだと物販の上限が、時間じゃなくて物量で決まってるんです。
この日の場合だと、12人×30枚で360枚分のサイン券を消費した時点で物販が終了するんです。
これが綺麗に捌けた場合、最高率で30分で物販が終了することも可能。
個人的な感想ですが、シンプルで効率的なシステムって美を感じます。芸術的ですよね。

運営の方に、このレギュレーションについて質問してみたところ、「全メンバー30枚売り切れを目指そう!」ということを目標にされてるそうで、「物販の売り上げ順位を毎回出してるのもその一環」ということでした。こういう個人間で競争をさせながらも、チームとしての明確な目標を掲げ、邁進していける態勢を作ってるのはほんとに凄いなと感心しました。

8/3(木)SEVEN4定期公演Vol.01 動員ランキングTOP7アトラクション結果
1位 瀬戸栞
2位 黒崎れおん
3位 山下春花
4位 おがたゆき
5位 加藤ありさ
6位 夏井みく
6位 春瀬ゆみ
8/3 SEVEN4定期公演Vol.01 ソロチェキ販売ランキングTOP7アトラクション結果
1位 黒崎れおん
2位 春瀬ゆみ
3位 山下春花
4位 瀬戸栞
5位 加藤ありさ
6位 夏井みく
6位 榎本佳純
アトラクション結果 8/3(木)SEVEN4定期公演Vol.01

続いて、公演の内容について触れていきます。

今、敢えてAKBを模する勇気、そして自信

公演に関して言うと、AKBっぽかったです。
具体的に言うと、制服系の衣装や、3列に並んでの自己紹介、各テーマ別ユニットで曲披露等、公演プログラムの構成がAKBとかなり似てました。運営の方に質問したところ、「公演はAKBを意識はしてます!」とのことでした。

AKB式の定期公演。
2010年代、AKBの作り出したアイドルブームの中で、同じように劇場を作り定期公演を行うグループが全国に沢山誕生しました。
ただ、その中で大人数のメンバーを維持することが出来ず崩壊してしまったり、運用資金繰りがショートして劇場を手放してしまったりと、なかなか上手くAKBの劇場型エンターテイメント要素を地下アイドルに取り込むことに出来ず、苦心してきた印象があります。
そんな中、2年前の2015年8月24日に誕生したのが、原宿駅前ステージです。

この原宿駅前ステージは、原宿アッシュビルに居を構える劇場で、メンバーもライジングプロダクションの秘蔵っ子揃い、AKBに華やかさとオシャレさ、女性人気、パフォーマンス力を付与した、AKB48劇場を更に進化させた劇場として、AKB古参ファンや玄人アイドルヲタク達に大注目されてきました。
ただ、この原宿駅前ステージは、巨大資本あってのものであって、あまり地下アイドル的なものではないんですよね。劇場や定期公演などはAKBと似たフォーマットを取ってますが、中身は最初から完全にメジャーアイドルで、テレビメディアやabemaTV主導の、旧態依然とした資本型メジャーアイドルです。

それに対して「これは!」と自分が思ったのが、このSEVEN4。
このSEVEN4は、AKBを近年の地下アイドルシーンに上手くハメ込んだハイブリッド型だなと感じました。
しかも、ただAKBのガワだけをなぞるのではなく、ちゃんと地下アイドルの酸いも甘いも知り尽くした人たちが、連動して上手くAKBを取り込んだもの、それがSEVEN4です。

この中で、公演プログラムや物販システムなども非常に面白かったのですが、さらに凄いなと思わされたのが、定期公演の中で初めて見えたメンバーの個性。

山下春花=前田敦子

最初、このユニットの話をしてた時に、わりとみんな勘違いしてたのが、センターが黒崎れおんさんだと思ってたことです。ソロアイドルとして5年の活動歴を持つ彼女。

でも、SEVEN4のセンターに座ったのは、スプリングChu♡bit山下春花さんでした。YGAに加入してから、もうすぐキャリア6年目となる彼女。そんな彼女の個性が、大人数ユニットのセンターになって初めて大きく花開きました。

「上を目指します」「上を目指したいです」
ももクロの台頭以降、巷ではアイドル戦国時代と呼ばれ、こういったセリフを口にするグループで溢れかえっていました。
ただ、最近はてっぺんが見えてしまったというか、動員、売り上げともにアイドル戦国時代の象徴である、ももクロ、モーニング娘。、HKTなどもピークを過ぎて陰りを見せてきています。正真正銘のど地下、秋葉原の路上ライブからTIFの顔にまで成り上がったでんぱ組.incも、今はまだライブが出来ない状態が続いてしまっています。

そんな中で、今このセリフが言える人がアイドル界にどれだけいるんだろう、そう考えます。
公演中、ずっとセンターで正々堂々胸を張ってこれを言える山下さんを見て、あぁ、このグループのセンターは彼女しかいないよな……。そう感じさせられました。

そんな山下さんの定期公演後のツイートがこちら。

意識が高い!

今、この時代にハッキリと胸を張って「上を目指します」。2017年に、これを言える山下さんは、SEVEN4にとっての前田敦子であると感じました。大人数になって初めて浮き立つ圧倒的センター力。これは、天性の資質だけでなく、覚悟、責任、決意、これらを全て飲み込んだうえで、しっかりと両の足でセンターに立ち続けられる彼女の精神力。そこから来てると思います。


(左:黒崎れおんさん 中:山下春花さん 右:南にこさん)

個性豊かなメンバーと公演内容

また、SEVEN4は山下さんだけでなく、個性豊かなメンバーたちによって形成されています。それを、公演内容に沿って一部紹介。

セットリスト
1.SE~スキスキスキ
2.ファイティングシンデレラ
MC
3.BIRTHDAY
4.ASP⇔A
MC
5.元気注意報(春瀬・有栖川・榎本)
6.初恋ドーナツ(山下・黒崎・南)
7.DANCING TONIGHT(加藤・夏井・瀬戸・陽向・おがた)
MC
8.音速DI-VA
9.サバ―イ夏BANG!BANG!BANG!
アンコール
10.スキスキスキ
11.サバ―イ夏BANG!BANG!BANG!

この日披露した全9曲のうち、なんとサバ―イ夏BANG!BANG!BANG!以外の8曲がSEVEN4のオリジナル曲
この時点で、このSEVEN4が、ただの思いつきユニットではないことが理解いただけると思います。
本気。このユニットに対しての運営、メンバーの本気が伝わってきます。
オリジナル衣装、オリジナル曲、それに対するレッスン、地下アイドルの現場に通ってる方達だったら、それらを揃えるのがどれほど大変なことかわかると思います。
それが、定期公演の第1回目から衣装も十数人分揃ってる。これは、もしかすると彼ら運営の方達なりの、アイドルブームの総決算なのかもしれません。(ちなみに、グループ内ユニット曲の「元気注意報」「初恋ドーナツ」「DANCING TONIGHT」の3曲は、さらにそれぞれオリジナルの衣装があります)

曲に関しては可愛い甘々系の「スキスキスキ」から、激しいEDM曲「DANCING TONIGHT」、へんてこな「元気注意報」、沸き曲「音速DI-VA」まで幅広く揃ってます。自分は、EDM曲の「DANCING TONIGHT」、沸き曲「音速DI-VA」が心に残りました。

メンバーに関しても一部紹介。
たくさんのお客さんに感動してMC中に思わず涙してしまった13才、有栖川優奈さん。(左)

不思議な踊りと、絶妙なMCで会場を沸かせていた、のーぷらん。瀬戸栞さん。(右)

℃-ute好きで、パフォーマンスもどことなく鈴木愛理感のある、春までただの新潟の女子高生だったという、代々木女子音楽院2期生 榎本佳純さん。(左)

などが気になりました。
他にも、アイドルとして完成度の高い黒崎れおんさんや、天然萌えキャラで可愛い加藤ありささん、チームのバランサーに徹する南にこさん、145cm元気なちびっこ夏井みくさん等、キャラクターに富んだメンバーが揃っており、とてもじゃないけど一度では見きれませんでした。今度また公演を見に行って、出来れば次は前の方(この定期公演では、前方に椅子席が設けられてます)で、じっくり見てみたいと思います。

最後に

会場を出れば、もう21:00を回っていました。
開演時間が遅い分、終わる時間も後ろに押します。ヲタ友などがいる方も、あまり「今から食事でも~」というような時間ではないかもしれません。
公演の熱を、物販の熱を、電車に乗せて持って帰ります。場所は代々木。どこへだって持って帰れます。その熱は徐々に冷めていきますが、次の定期公演、2週間後までは優に保つはずです。

最後に、メンバーの反応を一部紹介。

SEVEN4 次回公演予定

SEVEN4定期公演Vol.02
2017年8月17日(木)
開場19:04 開演19:40
料金 前売り1500円 当日2000円 ドリンク代600円
場所:代々木MUSE
出演メンバー:山下春花、黒崎れおん、春瀬ゆみ、加藤ありさ、夏井みく、南にこ、瀬戸栞、有栖川優奈、陽向あいみ、宇佐見美樹、榎本佳純、おがたゆき など(※出演メンバーは変更になる場合があります)
予約ページはこちら→https://map.pigoo.jp/events/view/2802

SEVEN4 関連リンク

SEVEN4 公式サイト http://seven4.jp/
SEVEN4 公式Twitter https://twitter.com/seven4_official
山下春花 @yamashitaharuka
黒崎れおん @kurosaki071
春瀬ゆみ @haruseyumi
加藤ありさ @katou_arisa
綾瀬羽乃 @cute_ahaha
夏井みく @NatsuiMiku
南にこ @minami_nico28
瀬戸 栞 @sh1or1_102
榎本 佳純 @kasumi_apple
おがたゆき @yuki_ogata22
有栖川優奈 @YNDN0905
陽向あいみ @hinata831aimi
宇佐見美樹 @misa3216
嶋田あさひ @asachan_531

レポページ一覧へ
トップページへ

The following two tabs change content below.
地下アイドル総合サイト管理人。 地下アイドルまとめブログというサイトもやってます。 他の媒体であまり触れられてない地下アイドルをピックアップしたり、面白い企画や、ヲタの方の役に立つコンテンテンツなどを作っていければと思ってます。 若輩者ですが、よろしくお願いします。
ad

関連記事

  1. ラストアイドル追跡企画

    リアルな「妹アイドル」の戦い-『ラストアイドル』第6回

    『ラストアイドル』第6回芸能界には数多くの姉妹タレントが存在す…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ad




ad




WEB SHOP

お問い合わせ

最近の記事

ad




  1. レポ / インタビュー

    【妊娠よりしんどい】生ハムと焼うどん ラストライブ「このライブが終わったら黄身は…
  2. ワンマンPRページ

    AH(嗚呼)「ことぱぉ生誕ワンマンライブ」8月17日 難波メレ
  3. 今週のリリース曲

    8月第4週発売のアイドル曲一覧 【ベボガ! KOTO シブヤDOMINION F…
  4. レポ / インタビュー

    キャンディzooのワンマンライブは4年間の歴史を感じて最高にエモかった
  5. 未分類

    連載開始のお知らせ
PAGE TOP